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シンポジウム発言要旨

長崎大学工学部教授 高橋和雄

(1)公共工事の品質確保に向けての産学官の取組

高橋 和雄

・特に地方自治体と地方業者の品確法への取組について
 長崎県は(財)長崎県建設技術研究センターに検査GMENを配置して、施工体制の確認や品質の確保のため現場点検を行っている。点検現場は落札率90%未満の工事等から選定されているが、当初と比較すると文書注意が減少している。施工業者の不得意な項目に施工計画書、安全衛生管理、産業廃棄物等があり、竣工時に求められない事項や管理業務の見直し等に改善が見られないことがある。地方自治体で総合評価落札方式の導入には地域特性を反映した評価項目を設定することが望まれる。国の地域づくりを支える建設業の役割に災害時の地元建設業者の地域貢献が挙げられ、総合評価落札方式等に活用されることから、自治体と防災協定の締結が求められる。総合評価落札方式は品質の向上、トータルコスト削減、住環境の保全等に地域にもメリットがある。ただし、事務量の増大、客観的評価項目や客観的評価方法の設定が困難等の課題があるため、公益法人の活用、国のノウハウ提供等の支援が不可欠である。
・新技術活用を促進するための提案
 新技術活用ではNETISを掲示板から評価情報を主体に再構築し、平成18年度から本格運用をしている。技術の成立性、技術の活用効果、技術全体の評価をし、課題のいくつをクリアしている。事後評価技術を活用するために総合評価落札方式で加点等によるインセンティブをつけて欲しい。

(2)産学官連携による建設技術者の育成方法

・大学における技術者教育プログラム見直しの方向
 大学ではJABEEを受審し、工学倫理等を取り入れたカリキュラムを用意するとともに、文部科学省の支援を得た教育プログラムで技術者の養成に取り組んでいる。長崎大学では特色GP「ものづくりを支える工学力教育の拠点形成」や現代GP「健全な社会を支える健全な技術者の育成」を得て、ものづくり教育と安全・安心教育の融合を図るとともに、地域と連携して実践的キャリア教育を行い、安全・安心を踏まえた技術力と判断力を兼ね備えた人材育成を目指している。
・地方における産学官連携、共同研究の実践と課題
 法人化後の国立大学では社会貢献が法人の任務として位置づけられ、研究成果を社会に還元している。工学部でも研究の重点化や研究センターの設置を検討している。社会基盤分野は第3期科学技術基本計画で推進4分野に含まれているが、ナノテク等の先端的科学技術に比べて、国際競争力が低いと受け取られがちである。長崎大学では「インフラ維持管理技術の創出-遠隔高性能センシングによる長寿命化戦略-」を建設系重点研究として、大学の概算要求の研究推進や連合融合事業に申請するとともに、長崎県との組織間の連携を図っている。




 

主催 九州建設技術フォーラム実行委員会  

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