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シンポジウム発言要旨

九州地方整備局 企画部長 芦田 義則

(1)公共工事の品質確保に求められる技術力とは

芦田 義則

 公共工事の品質は、成果物、つまりは構造物の性能や機能と理解されることが多いが、時には建設工事のプロセスの良否もさす。すなわち、コンクリート構造物が一定の強度や耐久性を保持するのは当然として、人の生活の場に隣接して行う生産活動であるから、工事中に環境基準を守るとか、近隣の人々に不快感を与えないといったことも重要な要素である。また、労働安全衛生法等を守り事故なく工事を進めるべく種々の対策を講じることも工事品質の内と理解される場合がある。例えば、国土交通省の工事成績評定はこれらの要素全てを含んで評価しようとしている。
 昨年度に成立した「公共工事の品質確保の促進に関する法律」は、「価格競争のみの調達」から「価格と品質で優れた調達」への転換を図るものである。本法は、工事について価格と品質の両方を入札契約の場面で評価することを求めており、総合評価方式の導入を促進している。
 一方、発注者における要求のレベルに変化がないなら新技術は生まれ難い。公共工事の場合は、社会の工事に対する様々な要求が新しい技術ニーズとなり、発注者の要求レベルを上げていく。この要求に応えるべく生み出された新しい技術が品質の向上に寄与することになる。このため、総合評価においても新技術の活用を積極的に評価しなければならない。
 フォーラムでは、発注者における品質確保、向上のための取り組み、特に総合評価方式を踏まえての対応やダンピング対策について紹介すると共に、それを支える技術者の教育・訓練について紹介する。さらに、産学官が一堂に会する良い機会なので、産学の官に対する要望を聞くと共に技術力を高めるために互いにどのような連携ができるかについて意見交換したい。




 

主催 九州建設技術フォーラム実行委員会  

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